
キャリアデザインって何からすればいいの?



一緒に考えていきましょう。
まずは、セルフコーチングしていきます。自分自身に質問を投げ掛けながら、内面にある答えを引き出すことで「自分らしさ」が浮かび上がってきます。



ありのままの自分を客観視するのですね。
普段患者さんとの関わりでアセスメントをしているし、その要領で考えれば簡単にできそうです。



具体的に質問を繰り返し、答えを引き出していきましょう。例文を活用しても良いですし、自身が思う質問を投げ掛けても良いですよ!
ここで大事なのは、「自分らしく看護できたこと」「自分が大事に思っていること」が分かること。



細かい質問に答えられるか不安があります。



大丈夫。自分の思っていることをザックリとでも良いです。
看護師経験が浅い方は、自分の思う看護師像を具体的に想像してみましょう。
<STEP1>これまでの自分を知る(過去)


仕事の経歴を中心に振り返り、同時期の私生活はどうだったのかも振り返ります
何科で、何年何ヶ月勤め、どうして辞めることを考えたのか。
<科別>
- 患者さんとの関わり
→ 特別記憶に残る患者さんのと関わりは何か
→ 難しい患者さんだけどうまくいった出来事
→ 患者さんの気持ちが分かったと思えた瞬間は
→ 患者さんとの関わり方の引き出しをどれくらい増やすことができたのか
→ 患者さんとの関わりで嬉しかったこと - その科、特有の身につけた知識や技術
→ その知識と技術は何割ほどの自信を持っているのか
→ 習得するまでの努力や学習方法、支援体制はどうだったか
→ どんな業務が得意でどんな業務が苦手だったのか - 医師やその他他職種との関係性
→ 連携がうまくいった出来事
→ うまくいかずジレンマが大きかった出来事
→ どんな人が良かったのか
→ 悪かった人は
→ 自分はどのように接していたか
<何年何ヶ月勤めたのか>
- その期間を勤め上げられた理由
→ 自分にとって長かったのか短かったのか
→ 務め続けていた理由は何か - その科で習得すべき知識や技術の取得達成期間や割合
- 勤めている期間中の喜怒哀楽の感情を感じた場面
- 勤め始めと勤め終わりの自分を比較した時の変化
- 同僚との関わり
→ どんな良い同僚がいたか、どんな悪い同僚がいたのか、自分はどんなふうに接していたのか
<どうして辞めることを考えたのか>
- 辞める理由
→ どういったことが積み重なっているのか、小さい事柄も含めて思いつくもの全て書き出しましょう - 辞めようと考えている職場への未練
→ 同僚・業務内容・患者さん・他職種・勤務環境・勤務場所・給料など - 辞めようと考え始めて申し出るまでの期間やタイミング
→どれくらいの我慢期間があったのか - 辞めるまでに時間を要した理由は
- 辞めたいと思って何を考えたのか
- 辞めると申し出た後に起こった事柄や変化
- 申し出た後の自分の気持ちの変化
このようにどんどん質問を重ねて答えを深掘りしていきましょう。転職歴がある人は、同じことを勤務先別に作りましょう。
そうすると自分が意識していなかった思考や好みなどの傾向が浮かび上がってきます。過去の自分をしっかり振り返ることで、自分らしさを探していきましょう。



仕事について書き出せたら、同時時の私生活はどうだったかも合わせて振り返ります。



ブログや日記、身近な家族や友人の意見を貰うのも良いですね!



仕事が私生活に与えた影響や、私生活がどれくらい仕事に影響を及ぼしたのかが分かります。



大変だけど、自分の今までの傾向が分かってきました!そういえばこんなこともあったなと胸がじんわり暖かくなりました。
<STEP2>今の自分を知る(現在)


- 私生活も合わせて何に重きを置きたいのか(置かなければならないのか)
- 自分の人生に看護の仕事がどれくらいの割合を占めているのか
- (例:人生を100として、趣味20%・子育て40%・看護師20%・勉強5%・副業15%)
- 今の生活をどのように感じているのか
- 過去の自分から浮かびあがった自分らしさと現状を照らし合わせて差(無理)が出ている部分はどこかを見つける



私は、『もっとこうしたい!』と思うことが出てきました。普段は毎日の仕事に追われてるだけだったけど、じっくり考え直すと色々思う事が出てきます。私にもまだまだ可能性がある!!



自分の『仕事観』や『目標の明確化』ができれば、未来への準備ができますね。
<STEP3>未来の自分を考える(未来)


- 家族も含めたライフプランを立てる
- 自分の「こう生きたい、こんなことがしたい」目標を具体的に書き出します
- ライプランから予測される人生のイベントも含めて、目標実現に向けた計画を立てていきます
- 大まかな計画ができたら、それに向けて、細分化した計画を立てていきます
- 計画を立てる時には、過去から浮かび上がった自分らしさを大切にしましょう



慎重に立てた計画よりも、『偶然』が人生に大きな影響を与えることも多くあります。
それでも、節目にしっかりキャリアデザインを見直しておく事で、効用のある偶然に身を任せられます。
終わりに
人生のイベントは沢山あり、時に苦しい場面に出くわすかもしれません。看護師は責任感の強い人達ばかりなので、無理をしてしまう人も多いのではないでしょうか。人生のイベントの影響でなくても、看護師の仕事は厳しい事も多いので、自分の職場を見直すきっかけにも活用できると思います。イキイキと自分らしく人生を歩めるように、自分自身でデザインしていくことは必須です。
転職回数が多いと不利に扱われると言われることがあります。しかしそれは、転職理由が定まっていないもしくは、自分が大切なことに気づいていない場合に限るのではないでしょうか。後ろ向きな転職ではなく、前向きな転職であることを自分が言葉にできなくてはいけません。闇雲に転職をするのではなく、自分をしっかり振り返って意味のある一歩を踏み出してみませんか。