看護師辞めたい!後悔しないために知っておくこと・やるべきこと

看護師キャリア

『看護師を辞めたい』と思ったけれど、本当に辞めても大丈夫なのかと不安になったり、どう行動したら良いのか分からなかったり、我慢している人も多いのではないでしょうか。
実は、自分の余力が残っている早い段階で、次の対策を考えることがとても重要になります。
なぜなら、『嫌』の感情で一杯になると、冷静な判断が難しくなります。また、心身疲労状態になってしまう事も、冷静さを欠く一因になるでしょう。
私は、限界まで我慢をして何の整理もできないまま、その職場を辞めて後悔したことがあります。

そこで、この記事では後悔しないために
『看護師を辞めたいと思ったときに知っておくこと・やるべきこと』についてお伝えしていきます。

さくら

『辞めたいけど、どうしたら良いか分からない』
『辞めたいと思っていることは家族に相談しづらい』
『将来のキャリアに影響するんじゃないか』
などで、自分の道が閉ざされたように感じ、苦しくなる時期かあります。

ぽっぷ

『知っておくこと・やるべきこと』が分かれば、負担が軽くなりそうですね!

【看護職の傾向を知る】
【安心して休める準備をする 】
【解決策を模索する】
【適したタイミングで復帰・転職・離職など方向をしっかり考える】

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知っておくこと

まずは、看護職の傾向を知ります。「辞めたい」と思う人は意外に多く、その理由も様々にあります。その理由は部署の傾向が浮き彫りになる部分もあるので、次の一歩を踏み出すときの心構えの材料になります。
また、あらゆる悩みを知ることで、周囲の看護師を知る手立てにもなります。

ぽっぷ

要因を知ると、解決策が見えてくることもあるよ。

看護職のネガティブ面に触れる事が苦痛な状況であれば、無理に読み進める必要はありません。
【知っておくことⅡ】から読んで頂ければ、『やるべきこと』が分かります。

目次

知っておくことⅠ
看護師が辞めたいと思う要因

人間関係の悩み

「指導者と非指導者」

「指導者と非指導者」の関係性が悪いと「仕事に行きたくない」気持ちに陥りやすくなります。
仕事を進めるに当たって、必ずコミュニケーションを取らなければならない相手ですから、仕事の度に嫌な気持ちになります
また、人員不足から指導が手薄となり、分からないまま責任を背負わされることで苦痛になることがあります。

ICU・救急病棟・救急外来など、緊急性や重症度の高い患者が入る部署では、ミスをせずスピーディーに動かなくてはなりません。経験が浅い看護師であっても、指示される前に確認を取りながら動く積極性や、自分にできることは先輩より先にやろうとする貪欲さ、ある程度の優先順位が判断でき、先が読める要領の良さも求められます。この忙しい場面の動きが、先輩からの評価に大きく関係していました。重症度の高い患者が入る部署なだけあり、指導面はかなり充実しています。しかし、忙しい場面の動きがイマイチであれば、周囲の先輩看護師からの圧力も強くなり、課題の量が増えることに繋がります。プリセプターも板挟み状態となり、言いたくないけれど言わなければならない状況に陥り、結果、2人の関係性がギクシャクすることがありました。プリセプター・プリセプティーが付いている年は、互いに苦痛を感じやすくなります

上司と部下」

上司との人間性が合わなければ、その職場での未来や目標が見えにくくなり、意欲が減退します。上司と部下が合わない要因として、以下のようなハラスメント要素があります。

  • 人によって態度を変える
  • キツイ仕事ばかりを任せてくる
  • 正当な評価をしてくれない
  • 好き嫌いが激しくあからさまに態度に出す
  • 陰口を言われる

また、頼り甲斐のない上司だと不信感が大きくなり、その職場の価値が下がることもあります。
一部の看護師と親密すぎることや、口が軽いことで、信用して本音を話せないこともあります。

上司の立場を利用して、自分は楽をして指示ばかりを出してくる。そんな上司が過去にいました。やはり、自分勝手な上司に付いて行く人はおらず、退職者が多く見られました
上司と部下の関係性は、部署による偏りはありません。良い上司がいる所は、部署全体のチーム力が高い傾向にあります。

「同僚」

  • 独身ナース
  • 子育てナース
  • 介護者ナース
  • 妊婦ナース
  • シングルマザーナース
  • 新婚ナース
  • 不妊治療中ナース
  • キャリアアップナース

それぞれの”重き”を置くところが違うナースが集まれば、働き方も少しずつ違ってきます不公平さや妬み感じて、嫌がらせをするナースもいます。
また、看護観の違いからチームワークにズレが生じることもあります。

各自が持っている看護観はそれぞれ違います。時にそれが、理解できず苛立つ要因になります。
この苛立ちは、互いに話し合うことで大抵解決できます
障害者病棟で働いていた時の事です。受け持ち患者は看護師1人に対して12〜18人程度。
毎日、清拭・入浴介助・オムツ交換・注入・体位変換・食事介助・点滴に追われる毎日です。
介護度が高い事もあり、2人ペアで動く事が殆どです。
ある1人の看護師(A)が、ラウンドに凄く時間をかけており、ペアの片割れの看護師(B)が、1人でオムツ交換や体位変換を行う事が多くなっていました。次第に不満が大きくなります。
その看護師(B)は痺れを切らして、「なんでそんなに時間がかかるか」を聞いたところ、「話せる患者さんにとっては、話す機会が少ない病棟だから、ラウンドの時くらいは会話ができるようにしていた。寝たきり患者さんの小さな傷を見つけては、早めに処置をして悪化を防いでいた」と分かりました。
看護師(B)は業務を回すことに囚われ過ぎていたことに気づき、また、看護師(A)は周囲の看護師に負担がかかっていた事に気づきます
看護師(A)の行動が誰にも分からなかったのは、カルテの記録を読む習慣があまり無かったから。ワークシートを使用していたので、申し送りがなければ気づきません。
結果的に、朝の申し送りで情報共有し、看護師全体で協力することで負担が分散され、同じスピードで業務を進めることができるようになりました。そして以前より、傾聴に力を入れる看護師が増えました。

「先輩・後輩」

仕事が一人前にできる様になっても、「先輩・後輩」の関係は色濃く残ります。
この関係が悪くなると、以下のような事が生じやすくなります。

  • 自分がリーダーの時に協力してもらえない
  • ダメ出しばかりしてくる
  • プリセプターのフォローを一切せず、プリセプティのダメ出しばかりを言ってくる


自身の成長を感じられなくなり、意欲減退する結果になります。

私は新卒でICUに配属されました。新人オリエンテーションで希望部署調査を受け、『内科より外科かな?』と軽い気持ちで『外科』を選んだのですが、まさかのICUに配属となりました。
そこには認定看護師が1人いました。何かにつけて新人に質問をしては見下すように鼻で笑うか、とことん責めるか。特別何かを教えることもありません。知識量や経験量はズバ抜けていたので、周りの先輩看護師は指摘されるのが怖くて機嫌を伺っては話を合わせます。師長であっても気を遣われ、唯一麻酔科の先生達だけがラフに話せていました。この新人いびりで私の同期は2人辞めました。
『私はできない看護師なんだ。』と長年思い込んでいました。しかし、経験年数を重ねるうちに、やっと『おかしい』と気づいたのです。自分を『できない看護師』と思い込んでいたけれど、成長はしています。上を見過ぎて、自分の成長を認める事ができていなかっただけなのです。その気づきが遅くなったのも、先輩からの圧力が強かったことが要因の1つにあると思います。

「お局」


どこにでも絶対に現れるお局さん。体は動かさず口だけが動き、周りのスタッフを働き者のアリの様な存在に仕立て上げてきます。シフトにお局さんが入っていると、いつもより労力を使い、気を使い、業務が終わる頃にはクタクタになっていることも。

体力的な負担

夜勤が体に合わず、体に不調が出てくることがあります。また、残業が多く労働時間が長い状態が続き、疲労が蓄積しやすくなります。業務内容に介助が多くある部署だと、体力消耗が激しくなります人員不足による多忙も心身ともに疲弊する要因です。

給料が少ない、休み希望が思う様に取れない

労働と対価のバランスが悪いとモチベーションが保てず、辞めたいと思ってしまいます。大半の看護師は、このバランスに不満を抱いているのではないでしょうか。
また、人員不足から生じるライフワーク」のバランスの悪さも、生きづらさを感じて辞める選択に繋がります。


仕事のプレッシャーや、看護師に向いていないと感じる

一つミスをすれば他人の体に大きな影響を与える恐れがある仕事です。知らなかったでは許されない世界です。そのプレッシャーは大きいものと言えるでしょう。

また、周りから指導されることが多い時期や、他の看護師と比較したり、自分の理想と比較したり、うまくできていない自分ばかりに目が行きやすく、向いていないと感じてしまうことがあります。

大半の人が「インシデントレポート」を書いたことがあるのではないでしょうか。
このレポートを書かなければいけなくなった原因が自分にあると、とても落ち込み、一気に自信を無くします。
『なんでこんなミスをしてしまったんだろう』
『周りの看護師はこんなミスをしないのに、私は向いていないんだろうか』
『無意識にこんなミスを起こしている自分が怖くなる』
業務が終了してもこの落ち込みは回復せず、数日はどよんとしています。
この落ち込みは、経験年数が浅ければ浅いほど強く表れていました

責任ある役職の重圧

主任や師長など、役職による重圧が苦痛になることがあります。思うように働いてくれない部下や、部下同士の人間関係の調整、チームワークが取れない、不満の対応、上からの圧力と現場の訴えとの板挟み、仕事量の増大などで疲弊することがあります。

人生のイベントに遭遇

結婚や、子育て、介護などにより、自身の負担が増加することで、仕事量を減らしたいと考えるようになります。

3人の子育てをしています。
子どもが保育園に通っている間は、保育園でしっかり見てもらえるため安心して働けます。私は常勤で夜勤もしていましたが、大きな問題はありませんでした。
大変だったのは、子どもの自我がしっかり芽生え、自分の意志を言うようになってきた頃です。「寂しい」という言葉を聞いてからは、夜勤のない職場で働くようになりました。小学生に上がってからは、お手紙・時間割・宿題・習い事などなど、親も子供のペースに合わせて一緒にしないといけない事が増え、その時間が必要になります。


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知っておくことⅡ
傷病手当の適応条件

医師の診断書があれば、病気や怪我で休まなければならない期間が3日以上になった場合、4日目から支給されます。支給される金額は、標準報酬日額の6割です。この傷病手当は、条件を満たしていれば退職後も適用となります。健康保険の被保険者期間が1年間以上であれば、最長で1年6ヶ月間傷病手当を受けることができます

知っておくことⅢ
有給休暇の残数

辞めたいと思っている時は、思い切って休んでみることで思考の整理ができます。有給休暇の残数を確認しましょう。

知っておくことⅣ
就業規則の確認

休職制度

有給休暇を使い切った後も休養が必要な場合は、休職に移行します。どれほどの期間休職できるのか、確認をしておく必要があります。

退職について

最低どれくらい前に退職願・退職届の申し出が必要なのか確認しましょう。
また、所定の書式があるかどうかも確認します。

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やること

やることⅠ
仕事から離れてみる

冒頭にもありましたように、心身疲労状態だと冷静に判断できません。休暇を取得して一度リフレッシュしましょう。辞めたい」が疲労の蓄積によるものだったのか、心身に不調をきたす前兆もしくは、不調をきたしていたのかが判断できます有給休暇消化後も休養が必要だと判断した場合は、休職手続きをしましょう。ここにかかる時間は個人差が大きいものです。しっかり休んで自分を労わる時間にしましょう。

私は最長2週間の休暇を頂いた事があります。仕事が日に日に嫌になっていました。職場への申し出は「旅行のため」と届けました。自分でもモヤモヤの原因がはっきりせず、復帰する可能性もあると判断したので、あえて「旅行」としました。1週間過ぎた頃から休みに飽き始め、最終の4日間は看護の勉強をしていました。モヤモヤは消え、「疲れ」と「勉強不足による不明感」が原因だった事が分かりました。

やることⅡ
「辞めたい理由」を明確にする

冷静に自身と向き合い、見えてきた本当の理由を明確にします改善策を考えてみたり、人間関係に関する本から対処方法を取得するのも良いでしょう。自分が変わることで解決できそうか、できそうで無いかを考えてみましょう

やることⅢ
今後のことを考える

休養を永久的に取ることはできません。限られた期間内で今後のことも考える日が来ます。まずは、自身のキャリアデザインを設計し直してみましょう。

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まとめ

『看護師辞めたい』時は、

・休暇を取得して思考整理をする時間をつくる。
・制度を上手に活用して、安心して休養できる準備をする。
・休暇中は、リフレッシュを優先する。
自分の努力で解決できそうかを考えてみる。
・知人や先輩、同僚に相談する。
・しっかり自分と向き合いキャリアデザインを設計する。
「ありたい姿」を意識して、最良だと思う選択をする。
前向きな転職であることを説明できるようにする。

さくら

『知っておくこと・やるべきこと』が知れて安心できたわ!
責任感から現状が変えられないこともあるけど、辛い時は無理せず休暇を取ることが重要だね。

ぽっぷ

心と体の健康があってこそ、人に思いやりを持って接することができるの。
辛い時ほど『どんな人生にしたいかを振り返る』チャンスだよ!

看護師キャリア

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